私のロマンス

映画とか、ゲームとか。

フッテージ

サスペンスなのか? ミステリーなのか?
どっちなんだい!!

…オカルトでした。




あらすじ…
曰く付きの物件に引っ越してきた家族が怖い思いをします。



引っ越し先の屋根裏部屋で見つけた複数の8mmフィルム、なんとそれはスナッフ映像だった。
年代もシチュエーションもばらばらだが、共通しているのはどれも一家族まるまる殺されていて、そこには不気味な顔が映り込んでいるという所。

恐ろしい殺戮の一部始終が撮られているフィルムは間違いなく犯人が監督だが、不気味な顔が犯人だとして、年代を整理して今現在も生きているとすると、犯人の年齢は70代ということに…。有り得なくはないですけど。

殺戮の目的は?真犯人は誰だ?というのが全体のおはなし。




主人公は凶悪事件を取り扱うノンフィクション作家。一家の大黒柱。
10年前にベストセラーを出したもののそれ以降はまるで売れず、でも作家として諦めきれない彼は今回のとある題材でベストセラーを狙うが、その題材というのが、例のフィルムになぜか映されている事件で…。

主人公の奥さまは、その事件に異常なほど夢中になる主人公と、そんな父を見て育つ子どもたちの未来を心配するごく普通の良識的な女性。

息子はそんな父に確実に影響されているようで、ちょっとした問題児。睡眠障害持ちだけど、物語に関係なかったような。あと髪が長いのでパッと見は女の子。

小さい娘ちゃんは絵の才能に優れている、素直で良い子。キーパーソン。



そして主人公が事件(フィルム)の真相を調べ始めると、起こる起こる怪奇現象。
息子の睡眠障害が再発したり、娘に“おともだち”ができたり、あとは不穏な空気とか床が抜けるとか。

もー怖すぎるから事件を調べるのはやめる!つってフィルムを燃やし、元々住んでいた家に再度引っ越しするのですが、そこには燃やしたはずのフィルムがあるではないか!


主人公が人智を超える存在を感じた頃、グッドタイミングで事件調査の協力者から真犯人の正体を教えられるのですが、時すでに遅し。




フィルムに映る殺された家族たちには子どもがいて、子どもの誰かが必ず一人行方不明になっている。
主人公の前に再度現れたフィルムを観ると、それはスナッフのネタバレになっていて、家族を殺したのは行方不明になっている子どもたちだったと判明。

しかし子どもたちが異常だったわけではない。
子どもたちには、古代の悪魔が憑いていたのだ……!!

何を言ってるか分からないって? 私もです。



その悪魔っていうか神?とやらは、子どもの魂を食べるらしく、その昔邪神認定されて文献やら絵やらがことごとく燃やされていた。
徹底して処分された理由は、絵などの何らかのメディアで邪神の姿があると、邪神はそこをあの世とこの世の出入口にするから、だそうです。

フィルムに映っていた不気味な顔、つまり邪神はそこを出入口にして今まで生き永らえてきたのだろう。
邪神に魅入られた子どもたちは、食べられてしまったから行方不明。


で、邪神が憑く条件として、その事件があった事故物件から引っ越すとアウトっていう、無理ゲーな条件があります。
だって怪奇現象イヤだから引っ越したのに…。゚(゚´Д`゚)゚。


子どもいる、引っ越した、そもそも事件に関わったのが運のつきか、そうなる運命だったのか。
条件が揃ってしまった今、娘に薬を盛られた家族は身動きがとれないまま、斧を持ちこちらに向かってくる娘をただ見ることしかできません。


そして事を終えた娘は、邪神に連れていかれるのでした。





見終わって、「そっか、邪神なら仕方ないよね」と思った私は寛容な心を持っていると思います。
予告編を観て、悪魔の可能性を考えなかった私はまだまだ甘いなぁと思います。

恐ろしい事件に夢中になって明らかに不健康になっていく作家の様子や、じわじわと家族の心を蝕むストレスは、嫌〜な怖さがあります。

ただほんと、邪神で来るとは思わなかったなぁ…。