人肉ラーメン

娘が病気なのも夫が浮気するのも自分が不幸なのも、ぜんぶ貧乏のせいなんだ！

働かざる者食うべからず、つって彼女は今日もラーメンを売るのです。

過去と現在のシーンが入り乱れるのが特徴的だけど、その時間軸がやや分かりづらい。

しかし全てが繋がった時の「鬱だ…」感はすばらしい。

主人公のバスさんはとことん男運がない女性。

ただでさえ家計は火の車なのに、体の弱い娘がいて、夫の残した借金も背負わされてしまいます。

そんな中出会った好青年と親密な関係になりますが、実はその青年には本命の彼女がいて…。

色々あるけど着実にこなそうって事でまずは借金取りの三人組を始末！派手で面白い。

※この後お客様が美味しく頂きました

夫と夫の浮気相手は縛り付けて放置。その後、飢えに耐えられなくなった夫は浮気相手を食べます。生です。

ちなみに浮気相手の本当の彼氏は執拗に指を釘付けにされたあげく死にます。釘付けのシーンが一番えぐい！

誠実だと思った青年さえも自分を裏切った。その絶望は何も知らない本命彼女にまで及びます。

彼女は間一髪の所で青年に助けられますが、既に青年に対する信頼はゼロ。

ここまでやるかって言うほど、バスさんの生い立ちがもう壮絶すぎて。

まず父親からして鬼畜。実の娘に暴行して妊娠させてるorz

世間体のために適当にあてがった夫も、借金、浮気、ゲス野郎。

そして唯一の味方だった母(とは言えだいぶ毒)はバスに“秘伝のレシピ”を教えるのです。

母の苦しかった人生をなぞるように生きるバス。

バスさんも自分の娘に伝統を継がせるのかな…と思わせといて、実は娘は死んでいた！っていうオチ。

しかも水瓶の中、夫と夫の浮気相手に殺されていて…。

全てが繋がって、最後に、バスさんは娘のまぼろしを追って川へ飛び込みます。

結果としては生きてるのだけど、少女の頃にかえったバスさんはまぼろしの母の元へ帰ります。

こ、こんな終わりって…！

結局、少女の頃から壊れてしまっていたバスさん。

母と娘のまぼろしを追い続けて死んでいくんだろうなぁ…。

彼女と関わった男の誰かが彼女を愛してくれていたら、こんな事にはならなかったろうに｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡

しかしラーメンの不気味さったら。ちょっと美味しそうなのがイヤ！

スープいれてる鍋の中にだしの生首もそのまんま入ってるし！髪の毛とかでバレない…？

お店が大繁盛してるってのがまた色々キツい。

久々に落ち込む映画。

タイのホラーってすごいね。レベルサーティーン(ホラー？)も気持ちがへこむ映画だったなぁ。